<目次>
私は、4年間で1000万円の住宅ローンを返済しました。
1.社畜化を加速させる住宅ローン
サラリーマンを会社に縛り付ける高額の住宅ローン。
不況時には、住宅ローンが返済できなくなり自己破産した哀れな中年男性の特集がニュース番組で放送されたりもします。
月々の支出の中で大きな割合を占めているからこそ、収入が少しでも減ってしまうと、収支が合わなくなるのです。
こんな綱渡り状態では、給料の些細な減少が死活問題となります。
会社への経済的依存度を高めることは、社畜化を加速させます。
長時間の残業をしたり、上司のご機嫌を取るために夜遅くまで飲み会に付き合って説教を聞かされていたら、せっかく手に入れたマイホームには寝に帰るだけになってしまいます。こんな皮肉なことはありません。
こうならないためにも、古くからサラリーマンを会社に縛り付けてきた鎖の一つである住宅ローンの負担を少しでも軽くすることです。
ちなみに、私の月々のローン返済額は、16,000円程度です。
参考のために、月々のローン返済額の世間相場を調べてみましたが、9万円くらいが平均的な返済額のようです。
<ご参考>
住宅ローンの返済額平均はいくら?毎月9万723円? [住宅ローンの借り換え・返済] All About
2.住宅ローンを軽くする
なぜ30代前半の若造が、こんなに余裕のある生活を送っているのか?
その秘密の一端が、このブログの記事一つ一つに書かれています。
小さな工夫をコツコツと積み重ねていけば、いつの間にか住宅購入の頭金が2000万円を超えていることもあるのです。
住宅ローンの負担を少なくする最大のカギは、頭金を1円でも多く準備することです。
しかし、頭金を増やすだけでは、十分ではありません。
3.住宅ローンは借りるときが肝心
頭金を準備し、気に入った物件を見つけ、いざ銀行でローンを組むときこそ、第二の難関が待ち受けているのです。
世の中の商売人は、あなたの財布から1円でも多くのお金を巻き上げようと、あれこれ知恵を働かせています。
特に銀行員は、賢いですよ。受験戦争と出世競争を勝ち抜いてきた猛者たちですから、お金の素人では太刀打ちできません。
私は、住宅購入時に1300万円のローンを組みましたが、銀行員は、あの手この手で自社の利益を確保しようと、いろいろなプランを勧めてきました。
その時のエピソードを、体験談として紹介します。
4.住宅ローン契約の体験談
私は、某メガバンクで1300万円の住宅ローンを借り入れました。
(1)固定金利と変動金利
住宅ローン申し込みの際、銀行員さんは、全額を固定金利にするよう強く勧めてきました。
「ずっと金利が変わらなければ安心である」というテレビCMで聞いたことのあるような営業トークで攻勢を仕掛けられましたが、借入額も少ないので、返済期間に金利が高騰して利子が膨らむリスクは低いという主張で対抗しました。
しかし、金融の知識については銀行員に劣るという負い目から、短期間で金利が高騰するわけがないという主張を強く押し通すことができず、段々と自信が無くなってきてしまい、固定金利と変動金利をミックスする方針に着地しました。
結果としては、変動金利と固定金利に650万円ずつ半々に配分してローンを組んだのです。
これは2014年の話ですから、未来を知っている読者のみなさまは、私の選択がいかに愚かであったかが、お分かりになると思います。
(2)三大疾病特約
また、銀行員は、三大疾病に罹患したらローン返済が免除になる保険の特約を付けることも強く勧めてきました。月々のローン返済額に保険料を上乗せするので、支払いが楽だと言うのです。
なぜ、保険料の支払方法が楽であることがお勧めポイントになるのでしょうか。
保険料を支払っていることを忘れられれば、財布が傷んだという実感が無くなり、気持ちが楽になるからお勧めだということでしょうか。
特約は必要ないと突っぱねました。
(3)地震保険
さらに、地震保険もローンの返済額に上乗せして保険料を支払えるという紹介もありましたが、なぜかこの話はあっさりと終わりました。
もちろん、銀行で紹介された地震保険には加入しませんでした。
5.銀行員のお勧めは信用しない方が良い
住宅ローン契約の商談を通して、銀行は売りたい商品を強引に勧めてくるものだと感じました。
私が今になって思うことを、3つにまとめます。
(1)固定金利には要注意
2016年1月に日本銀行はマイナス金利政策の採用を発表しました。
私が固定金利でローンを組んでから、およそ1年半後のことです。
これで、近い将来に金利が高騰する可能性は一段と低くなりました。
金利が上がらなければ、変動金利は0.8%程度のままですから、銀行にとっては実入りが少ないですよね。
間違えに気付いた私は、固定金利のローンを優先的に繰り上げ返済し、2016年に650万円を完済しました。
それでも、変動金利と比較してトータル20万円程度の利子を余分に支払ってしまったことには、少し悔いが残っています。
現在、日銀の政策方針により長期金利は上昇しつつありますが、変動金利が当時の固定金利の利率を上回るまでには、まだ猶予があると予想しています。
(2)三大疾病特約は若者に必要か?
当時、私はギリギリ20代でした。三大疾病のリスクが高い年齢層でしょうか?
生命保険は、健康な加入者の支払う保険料に支えられています。
よほど私が健康そうに見えたのでしょうね。
何度も断ったのに、かなり食い下がってきました。
三大疾病特約は、純粋な若者にこそ強く勧めているのではないかと思えてきます。
(3)首都圏直下大地震はハイリスク
首都圏直下大地震の起こる確率は、30年以内に6割とも7割とも言われていますよね。
健康的なアラサーの青年が30年以内に三大疾病に罹患する確率よりも、もしかしたら高いかもしれません。
三大疾病特約に比べて押しが弱かったことと関係があるように思えてきます。
6.まとめ
私を担当した銀行員さんの真意はわかりませんが、こうやって疑いの目を向けると、銀行にとって利益になる方を客に勧めているような気がしてなりません。
逆に言えば、銀行の勧めないことは、銀行の利益にならないこと、すなわち客の利益になることなのではと思えてきます。
これは、あくまで私の主観的な意見ですし、ご紹介したエピソードも私の個人的な経験です。
しかし、商談の際は、相手の意図を読み取ろうとする姿勢が大事だという教訓として、少しでも参考にしていただければ幸いです。
何しろ、住宅ローンは借入額が高額なので、選択の誤り一つで、十万円単位、多ければ百万円単位で損をしてしまうことがあるのです。
これから住宅ローンを借り入れる方は、事前にネットや書籍で正しい知識を身につけましょう。住宅販売業者や銀行が、常にあなたの利益を最大にする提案をしてくれるとは限らないのです。
節約マスターへの第一歩は、金額の大きい固定費を最適化することなのです。
以上
応援していただけると励みになります。